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ぶなの森通信 2018年11月号

ご質問から

先月の「ぶなの森通信 No.7」のテーマ、子どもと話す言葉・かける言葉」について、ご質問をいただきました。具体的に、どんな質問をしたらいいのでしょう? さて、皆さんは幼稚園や学校から帰ってきたお子さんに、「今日はどうだった?」「楽しかった?」「何して遊んだの?」「誰と?」「何食べたの?」と、この中の一つでも質問されますか?それも、毎日か毎日ではなくても、一週間に 3 回くらいは。では、どうしてそう聞きたいのでしょうか、聞く目的は何でしょうか?

幼稚園の様子を聞きたい、ちゃんとやってるか聞きたい、母親としては何故か気になる親のいないところでの子どもの様子、これが子どもに質問したい理由でしょうか。そんな時、みなさんはこんな答えがくることを想像していませんか?「うん、楽しかったよ」「お昼ご飯は美味しかった」「友達とはいっぱい遊べて楽しかった」。いかがでしょう?それで母は安心します。もしかして、自分が安心するためだけに聞くということなのでしょうか。もしそこでお子さんが「今日は全然楽しくなかった」「先生に叱られた」「あの子がいじめた」・・・・などど報告しようものなら、「どうしてなの?」「なんで楽しくなかったの?」 などなど質問は延々と続きます。それはすでに質問ではなく尋問や詰問に近くなっていきます。

幼稚園に通うお子さんは、まだちゃんと答えられないですから、そんなに質問を繰り返すことはないと思いますが、結論から言うと、そういう質問はしないほうが良い、と私は思います。子どもとのコミュニケーションを取りたいという親御さんの気持ちはよく分ります。また幼稚園で自分の子どもが、ちゃんと楽しく過ごせているかどうか心配なのも分かります。私も子どもが小さい時は、同じように心配したこともありました。でも質問すればするほど実は子どもとの信頼関係は薄くなっていく気がします。もし、私たちが逆の立場だったらどうでしょうか? 仕事から帰ってきて、玄関口で矢継ぎ早に今日のことを聞かれたら、疲れて帰ってきて、とにかく一息入れたい時にあれこれ言われたらあまりいい気分ではないですね。どんな小さい子どもでも、やはり同じだと思います。お子さんとのコミュニケーションは幼稚園や学校のことを聞く、こと以外でもたくさん他にできることはあります。実のところ、何も聞かなくても、その表情やしぐさを見れば、幼稚園や学校で今日一日どう過ごしたか分かると思います。お子さんが楽しく遊んできても、例えば誰かと喧嘩しても、給食を残しても、みなさんのお子さんへの愛情は変わらないと思うのです。お子さんが一番安心するのは、「どんなあなたも大好き」という親からの心のメッセージだと思います。

質問され続けて大きくなると、今度はお子さんの方が「こんな答え方をするとお母さんやお父さんが喜ぶ」と分かってくるので、そのような答えを敢えてするようになってしまいます。自分の本当の気持ちを隠してしまうようになり、本当の気持ちを素直に親に言えなくなる、これは今、日本でよく話題になる大きな問題です。悩んでいても親に話せない、相談する人がいない、その時の子どもの孤独感は計り知れません。なんだか話がかなり極端な方向にいってしまいました。親なら子どものことをできるだけ把握したい、だから子どもにいろいろ質問する、という思い込みをいったん捨ててみてはいかがでしょう。お子さんのことを信頼して、帰ってきたら「おかえりー」と笑顔で迎えてあげて下さいね。本当に話したいときにはお子さんも自ら話すでしょうし、そういう時に真剣に聴いてあげるほうが、質問するより何倍も信頼関係が深まります。もし話すのが苦手で、幼稚園や学校のことを何も話さないとしても、それはそれでオッケー。子どもは親にすべてを話す義務はないのですから。おしゃべりが得意でない子には、話させることはかえってお子さんに強いプレッシャーを与えることになりかねません。その子の個性としてそれを認めて、そっと見守ってあげてほしいと思います。

言葉に頼り過ぎないでほしいと思います。言葉は確かにとても大切です。でも言葉に頼り過ぎると子どもの体から発している声なき声を感じる事ができなくなってしまいます。まずはお子さんの体全部から発している信号にいち早く気付くのが親の役目ではないでしょうか。そのためにも私たち大人は感じる心、感性を磨かないといけないですね。

前ページで書いた内容は、先月号の内容と違うのでは?と思われるかもしれませんね。「質問の仕方を考えましょう」、と言っておいて、今回は「質問はやめましょう」。 私としては、質問が子どもから話を無理に引き出す、という目的であれば、あまりしないほうが良いのでは、と思います。会話の中で質問したり、尋ねたりすることは自然の流れの中であればいいのですが、自分の安心の為だけにむやみにお子さんに質問攻めにするのは、ちょっと考えてみてはいかがでしょうか。 という事を皆さんにお伝えしたく今回記事としました。

「ぶなの森通信」の記事でご質問・感想はいつでも受け付けております。また、ここで書いて欲しいテーマなどありましたら、どんどんお寄せ下さい、お待ちしています。

「あきらめる」

 みなさんはこの言葉の響きから、ネガティブなことを想像されますか? 私の世代は、「あきらめてはいけない」と言われて育ちました。

根性とか頑張りとかが一番もてはやされた時代です。でも今は随分変わってきました。頑張ることだけでは成果は得られないと普通に言われる時代です。「楽しむ」ことが大事だと言われています。すごくいいことだと思います。

「自律神経を整える、あきらめる健康法 / 小林弘幸著」という本を武田鉄矢のラジオ番組「今朝の三枚おろしで」紹介されていました。

この番組は毎回短いので同じテーマを何日も続けて放送します。You Tube では連続して聞くことができます。ここで取り上げるテーマがとても面白いのでぜひ皆さん一度聞いてみて下さい。 今回のテーマはすごくためになって面白かったので、その中で子育てに応用できるところを短くまとめたいと思います。

「あきらめる」という技術をもっていると、人生が楽に生きられる。 物事が何かうまく行くときは何か一つあきらめている。物事がうまくいかない時は何か一つあきらめていない。 「あきらめる」と平常心がもどってくる。平常心を戻すためには呼吸が大事である。 呼吸を整えるためには、ゆっくり動くようにする。

これを子育てで考えてみます。
お子さんに対してイライラする時がありますね。お母さんなりの予定があってそれが予定通り進まない時。出かける前に限って子どもがぐずる。時間がない時に限って机の上にあるコップを倒して水をこぼす。一生懸命片付けたおもちゃ箱をひっくり返す。予定通りに進まないことにイライラするのは誰しも同じです。そういう時は先ず「あきらめる」、もうしょうがないよね、とあきらめる。そしてその苛立った感情を平常心に戻すのには、普通は深呼吸をする、とか一旦外に出て気持ちを落ち着けるとか、水を飲むとかいろいろみなさんもすると思います。直接子どもにイライラをぶつけてしまうことだってありますよね。そのような時に呼吸を整えるのはなかなか難しいです。では、どうするか?動きをゆっくりすると良いそうですよ。どうなんでしょう? 一度試してみようと思います。ゆっくり歩く、ゆっくりした動きをする。イライラしている時に、そんなことができるかどうか分かりませんが、試す価値はありそうです。この本を書いた小林弘幸さんは日本では腸専門医としてとても有名です。腸は第二の脳であるとよく言われますが、先生は脳は第二の腸である、それくらい腸は体の中でも一番大事なところであるとおっしゃっています。体の健康は腸からですね。最近どうもイライラするとか、怒りっぽいという時は、腸に原因があるかもしれません。

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